一昨日の土曜日(8/30)に、徒然日記の共著者である片岡さんと、「知的財産とMOT」と
いうお題で研究会で発表をしました。
まあ、大学のMOTコースで学んでいる弁理士は、私が知っている限り4人しかおらず、その
うちの2人が出てきたわけですから、「何か面白い話でもあるかな?」と思っていただいたの
か、大勢の方(60名強だと思います)に参加していただきました。ただ、片岡さんの発表は
たいそう立派でしたが、私は勉強途中ゆえ「そのうちきちんと考えます~」という議論でお茶を
濁してしまったかな、とちょっと反省気味です。
片岡さんが書いているとおり、MOTコースの授業の中に知的財産に関する話題は頻繁に
出現します。まあ、技術経営という名前が嘘偽りでない限り、技術と知財とは切っても切れな
い関係にありますから、当たり前といえば当たり前です。しかし、知財とMOTという題名で
真正面から議論する授業は、少なくとも私の大学院にはありませんし、あまり聞いたことも
ありません(「知的財産権」という授業はありますよ)。
書籍も、せいぜい「知的財産制度とイノベーション」という専門的な書籍くらいで、
学問的にもまだまだ研究の端緒についた、という状態のように思います。しかし、MOTで
学ぶ様々な理論を知的財産のマネジメント等に応用するだけで、新しい知見がどんどん
開けてゆくことが、前期の授業だけでもどんどんわかってきました。たかだか数ヶ月の
勉強ですから、完成度としたら10%にも満たない状態でしたが、とりあえず「こんなことが
わかりそうですよ」という、議論のきっかけになるような話を研究会でしました。
研究会自体はMOTそのものの議論を深堀することになり(それはそれで面白かったです)
知財とMOTを大上段から議論する部分はちょっと少なくなってしまいましたが、自分自身
の宿題(できたら修論)としてまだまだ考えを進めるつもりでいますので、いずれかの時に
(研究会とは限りません)若干でも深化した形でお話しできれば、と思っています。